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2004年3月の出来事
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テスト用に付記

2004/3/16(Te)

☆[novel]『猫の丘、無限の空』1-1

.  第一話  〜プロローグ〜 疾風迅雷!


 がらがらぴしゃあっ!

 闇の中に光が浮かび上がり、消えた。
 空は今にも崩れそうな様相を呈し、重く厚い曇が垂れ込めている。
 そして、又も閃光。一瞬だけ白く照らされた空の下、日本海大学の校舎が浮かび上がり、また闇に還った。
 いや。構内教養部棟の一室、「情報演習室」と表札の出た部屋の中には、いまだ僅かな光が溢れている。部屋の明りではない、ディスプレイの青い光だ。ディスプレイに向かう男の眼鏡にそれが反射する。
「よし、繋がったぞ。」
 男は隣に控えていたもう一人の男へと、声を殺してそう囁やいた。
「これで設定は完了ですね。あとは。」
「速やかに撤収するのみ。行くぞ、ミーシャ。」
「はい、い? み、みーしゃ?」
 淡い光の中に見開かれた瞳が浮かぶ。
「馬鹿! 大きな声を出すな!
 津田、お前の暗号名(コードネーム)だよ。」
「……みーしゃ、ですか。」
「ミーシャ、だ。」

(注:これはonlytopicのテストです。そのうち消します。)

2004/3/17(We)

☆[novel]『猫の丘、無限の空』1-2

. 「……みーしゃ、ですか。」
「ミーシャ、だ。」
「……判りましたよ。まあいい、行きましょう……イワン。」(*1)
「いわん?」
 ニヤリ、と、その瞳が笑った。極一部では子犬の様な瞳として好評、更に極々一部ではまるでおびえた子犬の様な瞳で嗜虐心を煽って素敵、と絶大な支持を受けている、その瞳が。
「貴方の暗号名(コードネーム)ですよ、大野先輩。」
 先輩と呼ばれた眼鏡の男は、フッ、と笑い、続けてチチチ、と舌を鳴らした。
「違うな。
 アルベルト と呼んでくれ。」(*2)
「なんで僕がミーシャで、先輩はアルベルトなんですよ。」
「当然じゃないか、津田。
 津田と言えばつのだじろう(*3)、つのだじろうと言えばきたしまさぶろう(*4)
 そして、きたしまさぶろうと言えばミーシャなんだ。」
「はあ?」
 言い合ううちにもシステムのダウンは進む。ディスプレイの電源に手を伸ばす大野と呼ばれた眼鏡の方に、津田というミーシャと呼ばれた方のが更に言いよる。
「じゃあ、大野がアルベルトになる方の理由も聞かせて下さいよ。」
「愚問だ。
 愚問には答えん。」
「そんな、理不尽!」
「なにが理不尽だ、なにが」
「なにってとても特定なんか出来ませんね。その全存在とでもいいましょうか」
 いつまでも終らない会話をこなしつつも、二人は手早くキーボードの指紋をふき取り、そして周囲を見回した。
「よし、行くぞ。証拠になるようなものは残してないな?」
「はい。」

(注:これはonlytopicのテストです。そのうち消します。)

*1: 『閃光の……』
*2: 『衝撃の……』
*3: ホラー漫画家。話がとかそういうのじゃなくて「絵」が怖い。○図かずお系。代表作 後ろの百太郎
*4: 演歌歌手。*3との相関関係に関しては、現在マサチューセッツにて研究が進行中。報告が待たれる。

2004/3/18(Th)

☆[novel]『猫の丘、無限の空』1-3

. 「よし、行くぞ。証拠になるようなものは残してないな?」
「はい。」
 ひそひそと言葉を交わしながら二人は姿勢を低くし、ドアへと進む。鍵穴をいじくりドアを開け、廊下へと足を進めた。
「音を立てるなよ……」
 大野と呼ばれた方は、鍵をかけ直そうと扉に向き直り、津田と呼ばれた方は脱いでいた靴を探して小さな懐中電灯を持つ手を回す。
「あ、あれ?」
 靴がない。いや、あった。
 赤い靴が一組。爪先をこちらに向けている。
「あ。」
 津田の動きが止まった。
 鍵をかけおえた大野が後ろからせっつく。
「こら、何やってる。早く……」
「せ、せんぱい……」
 津田がおずおずと闇の中を指さし、「先輩」と呼ばれた大野はその先に目を転じた。
「ん? なんだこれ。」
 闇の中に、赤い靴。
 赤い靴からは、白い物が二本。
 それが二本の足だという事に気がついたとき、頭上から女の声が降ってきた。
「……なにを、してるのかなあ?」
 怒りを押し殺した声だった。

 かっ。

 雷。
 闇の中に一瞬女のシルエット。

(注:これはonlytopicのテストです。そのうち消します。)

2004/3/19(Fr)

☆[novel]『猫の丘、無限の空』1-4

.  かっ。

 雷。
 闇の中に一瞬女のシルエット。

「し、しまった!!」
「はるな!!」
 差し向けられた懐中電灯の光の中に、上野はるなの怒りの顔が浮かび上がる。
「あんたたち! 一体こんな夜中に何をしているの!」
 女の手には竹刀が握られていた。
 ……という事は、かなり本気だ。洒落でなく。
「くっ、ぬかったわ。」
 大野が小さく、はるなと呼ばれた女に気づかれぬ様に口を開いた。
「やむおえん。俺は右、お前は左だ。落ち合う先は……」
「判っています。」
 津田も囁やきで返す。
「合い言葉。」
「ナチスゥゥの科学力はぁァ!」
「世界一ィィィィ!
 よし。行くぞ。」(*1)
 間合いがつまる。空気が変わる。
「3、2、1、ごー!!」
 ばばっ!
「あっ! 待ちなさい!こらーーっ!!!!」

 ばばばばあん!

 ひときわ大きく雷鳴が鳴った……

(注:これはonlytopicのテストです。そのうち消します。)

*1: シュトロハイム大佐の名文句。「ジョジョの奇妙な冒険」荒木飛呂彦 週間少年ジャンプ 集英社
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