2004/3/16(Te)
☆[novel]『猫の丘、無限の空』1-1
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第一話 〜プロローグ〜 疾風迅雷!
がらがらぴしゃあっ!
闇の中に光が浮かび上がり、消えた。
空は今にも崩れそうな様相を呈し、重く厚い曇が垂れ込めている。
そして、又も閃光。一瞬だけ白く照らされた空の下、日本海大学の校舎が浮かび上がり、また闇に還った。
いや。構内教養部棟の一室、「情報演習室」と表札の出た部屋の中には、いまだ僅かな光が溢れている。部屋の明りではない、ディスプレイの青い光だ。ディスプレイに向かう男の眼鏡にそれが反射する。
「よし、繋がったぞ。」
男は隣に控えていたもう一人の男へと、声を殺してそう囁やいた。
「これで設定は完了ですね。あとは。」
「速やかに撤収するのみ。行くぞ、ミーシャ。」
「はい、い? み、みーしゃ?」
淡い光の中に見開かれた瞳が浮かぶ。
「馬鹿! 大きな声を出すな!
津田、お前の暗号名(コードネーム)だよ。」
「……みーしゃ、ですか。」
「ミーシャ、だ。」
(注:これはonlytopicのテストです。そのうち消します。)