2005/1/1(St)
▽
.
妹さんの本棚をあさってのだめカンタービレを読了。
いや、おもしろい! これはいい!
.
風聞でしか知らなかったのだが、それから私が思っていた粗筋は
気まぐれ女王様に振り回される従僕属性の男が主人公。
彼の涙に暮れる日々の明日はどっちだ!?
みたいなものだと思ってた。
ところがむしろ主従が逆転、というか、どっちもゴーイングマイウェイというか、
ラオウ対アラレちゃん、
みたいな。
大きな枠の中では、彼らが一歩一歩を、行きつ戻りつしながら進んでいる感じがいい。
同じ失敗を結構繰り返す。「ああまたやっちゃった」みたいな。そうでありながら、進んでない訳ではない。そうだよ、判っててもやっちゃうんだよ。でもそこで終わらせるんでなくて「次こそは」とか「ちょっと違うバージョンで」とか頑張るんだよ。あるいは時には場の勢いだけでうまくいく時もあるんだよ。
と、そういう諸々。
▽iPod
.
もう一人の妹さんがiPod-miniを買っていて。ところが2月? 放置のまま箱から出しても居なかったのでした。
ので、取り上げていじって遊ばせて貰ったのですが。ふむー。
微妙にinterface/仕様が整理に合わない、かな?
. 自分が持ってるノートパソコン→リムーバブルディスクとして認識させたiPodにmp3を転送→妹のノートパソコンに接続→iTunesの機動を殺しておいて(でないとリムーバブルディスクとして認識しない?)mp3をMyMusic以下に移動→iTunesでライブラリの認識をさせる→iTunesからiPodにコピー
.
と、なんかすごく迂遠な事をしないと聞けなかったのですよ。
何故最初のコピーだけで駄目か。
うちの妹のマシンが古いせいもあるでしょうが、iTunesがまたばんばん青ゲロ吐いて落ちるし。
・オーディオ管理をiTunesに一任しておいてから
・プレイリスト類の扱いをきっちり覚えてたら
非常に手軽になるかもしれませんが、今あるデータを手軽に……という感覚はちょっと無いかなあと思った。まあ、どんな媒体やマシンにしたにしろ過去の遺産の整理・管理は大変ではありましょうが。iTunes関連はそのへんはハナから相手にしてない感覚を得た。
.
あと、説明書というかマニュアルが無いのが無いのがショックか。「触ったら判るだろ?」という自信の現れかね。
でもわかんなかったけどね。今でも、膨大なリストの中からのセレクトかけてここだけiPodに送る・iPodから削除するってのがよく判らない。
とりあえず4Gデータを用意して転送したら「容量が足りないので勝手にセレクトして入れるよ?」とでて、任せてたら、何故かあと370M余ってますとか出てるし。どんなセレクトをしてそんなに余らせたんだ。
それともこれはシステム管理的に370は空いちゃうのよ、とかそういう事か?
iPodの操作も、ボリューム大小とか次の曲とかはまあスマートであるとして、メニュー構成というのかな、深階層いじり、プレイリストいじり系はなってない、というかハナから捨ててるのかな、という感じで、慣れるまではどうもという感じだった。むしろiTunsのハックを頑張るべき方向なのかな?
. 文句を続けると端子かなああとは。マシンのUSBが2でないので結構とろい。IEEEの方は4ピンだったので付属ケーブルでは繋がらなくてオプション買え状態だし。
.
でも、あとは文句ない。これはこれでいいなあと思った。
機能の割り切り方とか、一つの戦略だよね。
2005/1/2(Sn)
2005/1/3(Mn)
▽
. 「ハウルの動く城」
.
好き。
けど、ううむ。微妙な出来だと思いました。
不満点は大きく3つ。
- 作り手の意識が嫌らしい意味で子供向けになってる気がする。
作り手は特に子供向けを意識してるのでは。しかしそれが、微妙に大人が子供に子供が好きだと思ってるものを与える、のスタンスに近しくなってきている気がする。
- 魔法の意味とかの解説が少ない。
かなり観る人任せになっていて、この分量配分は、むしろ手抜きとか解説不足に類するのでは? と思った。
理路整然ときっちりと観たがるのは大人だけだから別にいいのか?
- 各キャラクタの色付けが明確でない。これは上述の魔法の意味云々とも重なるが、特にキャラクタに対して。それぞれの正義と悪、及び、世界観の上での正義と悪が、きっちりと分配されていない。
所詮世間はそんなもの、というには、世知辛い部分に関しての記述が無い。
.
というところか。
なんというか、DVDがレンタルで出たらまた借りてみます。そこまでする必要はないのだろうが、各キャラクタの微妙な台詞回しや表情の変化を追いかけてみたい。作り手はおそらくそのへんを読んで、伏線をはったり伏線の回収をしたりを意図してたのだろうが、そのへんがほとんど私はこぼしていたので。というか、これは作り手に対して魅せるのが下手な君らが悪いとか突っ込みたいのだけど。
.
あと、ヒロインは可愛くて好きでした。
特に最初の頃の、まゆげふとくてエラがはってるっぽいの。肩幅ありそうな。脚ががにまたっぽい感じの。
それがばあさまからの変転、特に後半部分では、足は細いし、顔をすっきりだし、まゆげも平均値だしで。特にショート? ボブ? カットに頭がなってからは、定型的な「クラリス」で、ううん、それはそれで可愛くて好きなんだけど。
しょっぱなのアクのある、微妙に可愛げのない可愛げさを大事にして欲しかったかなあと。
.
更にヒロインに文句があるのは、声。ばあさんになった時の声はどんぴしゃだけど。最初の頃の若い時どうしても違和感があった。中盤でもかなり違和感があって。クライマックス辺りで、幾つかの台詞については違和感がなかった、というぐらいで、他の場面ではいつもあれ? という感触を伴った。
なんだろうあのシンクロのしなささは。声質が固いとか言うのとはまた別で。多分イメージがどうしても合わない、とかその種類。
. 他に可愛いといえば、弟子のチビ坊主がいい。あの、姿は髭じいさんでも声音が全然代わって無いあたりがかわいいですな。
.
ヒーローは声とキャラとぴたりだったと思う。あの軽薄さと二枚目さ、みたいな。結構命に関わる辺りも、しゃらっと流してしまう洒落者さ加減、台詞に重さがのらないさ加減。
更に。個別に不満点を並べると。
. 原作読んで無いとカルシファーの因縁とか判るのかなあと思った。
. 街へのお引越しにおいて、自分のもと家が空き家になってて云々が無いとその後の展開とかさっぱりだと思った。
. 城を一旦壊して再起動して云々のあたりはプロット的に無理が有りすぎというか、意味がなさ過ぎというか。カルシファーの種明かしには必要だがそれはもっと別の方法を考えるべきではとか。
.
国付魔女や荒地の魔女の立ち位置。あるいは信念。簡単に敵に回ったり見方に回ったり、結構正々堂々だったり卑劣な事をしてみたりする。それぞれにおいてまたそれに理由があまりない。というか明示されない。
国付魔女は勝手に戦争を始めて各種卑劣な手段まで使っていながら戦争終結に向かうし。
荒地の魔女もその執着の理由が明らかにならず、都合によって執着したりしなかったりする。
. 頭の色が茶色から灰色になり戻らなくなった理由は?
. ソフィーが魔法使いの素質を持っており、いわばモグリであった事を知らねば、クライマックスの意味は大きく変わるのではないだろうか。またその為にはいわば力を使う為の各種素養について触れなくてはならなかったはずではないだろうか。あと、色々とその力の為の伏線と。今のままだとたまたま偶然か、愛は全てを救うという答えにならないんだろうか。
. 登場人物に「ハッピーエンドというわけね」などと「このお話はハッピーエンドなのです」と念を押させないと観る人にハッピーエンドと判らないような話はやめて欲しい。その雄弁はもっと違うところで使って欲しかった。
. とまあ、色々。
▽
. 「カンフーハッスル」
.
あほです。あいかわらず。少林サッカー以来(火山高観てない)ですが相変わらずですな。
パワーもネタ仕込みも少林の方があったと思う。
今回はあまりに脈絡が無いのが多かった。前のは、脈絡がないなりに繋がってた。ボケと突込みがあった? と思うのだけど、今回はかなりブツ切り。ネタを詰めただけでつなげてはいない。
あと、パロディ側面が強くなったと思った。「もうサッカーはしねえ!」とか自己パロだよね? 黒服一族が揃ってるのはマトリックスだし。
「漫画表現を実写でやる」は今回も色々遊んでた。
あと笑ったといえば、道行く女の人が皆スリットの深いチャイナ服。さりげに。普通に。いや笑った笑った。そういう事をしてると日本はサムライゲイシャみたいな誤解が中国にも行くのだよ。わざと誘発すな!
ヒロインが、全く完全にほぼ綺麗に本筋と無意味なのだが、まあそれはそれとして可愛かったので許す。
あと敵の一撃でチャクラが開いて云々はあまりに出来すぎだよなあ。
. と、そんな感じ。
2005/1/4(Te)
▽デジカメ比較
.
私が今まで持っていたデジカメ(携帯電話)SO505iと、
今回ヨドバシカメラの福袋に入っていたCyber-shotU(型番DSC-U40)の比較。
.
値段:
数年前の3万円ぐらい
店頭価格が実質1万4〜6千円ぐらい、定価は2万ぐらい
年式が違う事、携帯電話機能がついてる事を考えると、トントン。
あるいはCyber-shotの負けぐらいか。
だが、福袋1万5千円に他の小物をおまけにしてた事を考えると、引き分け。
.
メモリスティックDuo:
16MB
8MB
Cyber-shotの負け。
っていうかセコいよ、8MBしか刺してないなんて!
露骨に商売ですな。そのままだと10数枚しか撮れませんよ。
.
肝心の撮影画像:
論より証拠。
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本棚を撮影。
.
サイフォンを撮影。
.
お互いを撮影。
.
画角:
大して変わらない?
引き分け。
.
画像サイズ:
1.3MEGA-pixels
2.0MEGA-pixels
Cyber-shotの勝ち。
だが実効としてどれぐらいどれぐらい有効かは微妙。
結論、引き分け。
.
画質:
ザラメのようなノイズ
鮮やか
Cyber-shotのボロ勝ち。
.
起動速度:
電源入れて、レンズカバーあけて、シャッターボタン長押しして、黒画面から反転
レンズカバーあけて、瞬間メッセージが流れてOK
Cyber-shotのボロ勝ち。
so505iが遅過ぎ。
.
サイズ:
写真をみてわかるようにさして差がない。
縦横共に多少Cyber-shotの方が小さく、厚みも微妙に薄い。
Cyber-shotの勝ち。
.
液晶:
Cyber-shotのボロ負け。
so505iの方がテキメンにでかくて扱い易い。
.
シャッター音:
消せない
消せる
Cyber-shotのボロ勝ち。
講演会なんかで演壇を移すのに気兼ねがなくなるのは大きい。
.
パソコンへの転送:
メモリースティックを変換して刺すか、赤外線
メモリースティックを変換して刺すか、USBケーブルでリムーバブルディスク認識か、USBケーブルで専用転送ソフト
Cyber-shotの勝ち。
リムーバブルディスク認識は大きいだろう。
.
総評:
Cyber-shotの勝ち。
あとこれで携帯電話機能がついていれば! それから液晶が大きければ!
と思うのでした。最近の携帯に買い換えたら、昨今はこのCyber-shotぐらいのデジカメが付属するようになってるのかな?
ちなみに、二つを共に持ち歩くのはいかにもちょっとかも。やはりどちらか片方に絞りたいところ。
2005/1/5(We)
□『時間のかかる彫刻』
あれ? スタージョンって、こんな感じだったっけ?
・微妙にエロい。というかヒロインが鮮やか?
・ヒッピー系の血筋?
・終わりに謎や「判るだろ?」という感覚を与え、単純にハッピーエンドにしない
といったあたりの特徴。
一発ネタSF系が私は好きなので、そういう短篇は楽しめた。あまりに王道というものや、あまりにありきたりというものもあり、そのへんは表裏一体ではあるが、楽しい方に傾いたな。
それ以外のは、美人を鑑賞する、というような目的の上で楽しめた。あんまり話のジョークやニヒルさを読み取れてない自信があるなあ。
ネタとしてあれ、それでいいの? と思ったのはフレミス叔父さんかな。それはつまり世界が停滞するって事なんじゃないの? と。あと<ない>はなあ。発想の展開は好きだけどリアルとしてあんまりだと思った。更に言うとオチのつけ方も。というか、SFネタ展開をしても、結局オチがそのアイデアに帰着するのでなく、登場人物らの心理の方につくあたりが、なんともというか、ああ、まあ共通した特徴だねえ作風ってやつか、というか。
まあ、SF入門書のうちの一冊としてなかなかいいと思う。
ただ、後書きにもあるけど、最初に載せられてる短篇は中篇ぐらい量がある上にかなりメタなので、それを読むのは入門目的としては後回しの方がいいと思う。
2005/1/6(Th)
▽
. 「ミステリ」の読み方が変わってきてるなあ、と思う昨今。
.
私にとってのミステリといえば、小学校の頃に読みふけったホームズがその始点だろう。
その時私は何を楽しみにそれを読んでいたのだろうか、と思うと、もう思い出せないのだが、
つらつら考えるに、どうも「マジック」に魅了されていたらしい。
.
そして以後、かなりの長期に渡りミステリからは離脱する訳です。
ホームズとルパンを読み終った時、小学校の図書室の本棚には、ルパンの隣に「SF」とラベルのついた本が並んで置いてあった訳で……。
そっちの「マジック」「頓知」「論理の罠」にはまっていく訳ですよ。
.
そしておそらく高校時代ぐらいか、妹の本棚からコバルト文庫系で、ミステリ? ミステリと言っていいのかな? に再会する訳です。『殺人切符はハート色』とか、そのへんかな? もう話の筋も登場人物も忘れてるけど、あのあたり。
で、完全に投げ出すのですな。
私がミステリに一番期待していた「謎」が、「トリック」が、魅力的に見えない。例えば私は鉄道に全然興味がなく、一部の鉄道ミステリとかは完全に食わず嫌いで未読な訳ですが、それと等しい感覚。「マジック」のワクワク感とか、解かれた時の「ひらめいた!」感があまりにも乏しかった訳です。
こんなのの何が楽しいんだ、と思い投げ出した次第。
(今でも漫画のコナンの面白味がさっぱりわからない。そういう感じ。)
.
更に時は経って今。
ぼちぼちとミステリを読み出している自分が居る。
ところが、相変わらず、あんまり「マジック」に興味が無いのですよこれが。
高校時代の時の「しらけた」「それがなに?」という感覚こそ、それほど強烈でないにしろ、つまり多少は「ひらめいた! 痛快!」という気があるにしろ、ミステリの中核であったはずの「謎」それ自体に、実は重きをおいていない。
では何処を見ているのか。
キャラ萌え。
. 高校時代のミステリ投げ出し時代を振り返っても、キャラ萌え的には楽しんでたようなのですな、これが。ただし当時はそれを認めてなかった。ミステリは謎が大事、だから謎に魅力がないのは駄作、よって読む価値無し、話の筋を記憶する価値もなし、忘却。という思考ルーチン。
.
そして今、いちごタルトのカップルに萌え、フランシスの競馬シリーズの主人公のハードボイルドに萌え、ディーヴァーの鑑識兄ちゃんと鑑識姉ちゃんに萌えている訳です。
結構謎はどうでもいい。
. このへん、話を振り返ると、かなり昔から、つまり私が高校時代ぐらいのコバルト文庫から、ミステリの変質? あるいはミステリと「ライトノベル」のクロスジャンル? が始まっていたのでは……とか思うわけでした。
.
時代小説についてもそうで。私はこれも最近読み出したんだけど、結局いかに主人公が飄々と格好良いかという話で。
要するに私の中にあるのは漫画「花の慶次」から連なるあのへんな訳ですけど。
かぶいてみるとか云々。
それはカップルに萌えたり、ハードボイルドに酔ったりするのと同じ軸線では無いかと。
あれ?
さっきまでの私の論点は、「全てはキャラ萌えになる」という括りで現在の小説界の流れを説明しようというものだったのだが、
この論陣だと
「はるか昔から小説とはすなわちキャラ萌えであった」
「背景時代から”現代っ子”を主人公としてキャラ萌えをした昨今、それが特に”萌え”という単語で明確化された・にわかに注目されたに過ぎない」
という主張になってしまうなあ。
まあ、それはそれでいいか。
.
一昔前風に言うと「人間が書けている」「登場人物がリアルである」という褒め言葉が、
今は「キャラ萌え」という単語に化けているだけだろう、という論陣ですな。
.
……すると、”今””現代”の”リアル”は、めがねっことか巨乳とか「はにゃ」という語尾とかにある訳でデスか!
……それはそれで妥当なよーな、幾らなんでもそれは嫌なよーな。
……なんかだんだん妥当な気になってきましたよ! ヤヴァイ!
.
ヤヴァイ気がするけど更に論陣を進めよう。
とすると例えば、一昔前の小説(あるいは映画・アニメ)におけるヒロイン像は、ほぼ画一化されていた。髪が長くておしとやかでほとんどしゃべらなくて神秘的な瞳とか。あるいはもう幾つかバージョンを含めると、病弱版とか、ボーイッシュ版とか、お姉さん的とか、謎めいているとか。
ところで現代をみると、符号化記号化されているとして、ヒロイン像は画一化されているというのが「キャラ萌え」否定派? の危惧する点だろう。
そこには前述のバージョンに加え、幼馴染とか猫耳とかエキセントリックとかまあ色々色々ある訳で。
あれ? バージョン数的にいって、むしろ現代の方が豊かではないのか?
.
従来の反論展開の手法は
「我々の擁護するヒロイン群は決して画一的な記号の組合せ論ではない。こんなにも個性的だ」
とするものだったと思う。
むしろ
「では問うが、従来のヒロイン群は画一的ではなかったのか? 反論としての論証・証拠を示せ。どいつもこいつも色白黒髪おしとやかのワンパターンだったではないか。それで我らを画一的などとは片腹痛いわ」
という方向があり得るのではないか。
そういう論陣ってどこかにあるのかな。ないかな。是非読んでみたい。
.
調べる・検索するにも、キーワードすら思いつかないが。
誰か識者が教えてくれると便利で感謝。
□『魔術師』
ジェフリー・ディーヴァーの描く車椅子探偵&かっとびアクセル娘シリーズの最新刊。
つくづく思いますな、私はこの二人のキャラが好きなのだ、と。
実は謎はあんまり。この二人の暴れる舞台として適切であろうというだけで。
赤毛を揺らしながらカマロのアクセルを思い切り踏み込む時。
辛辣な一言を食らって、つまり、相手を認めて、全身麻痺の男がニヤリとする時。
そこに感じる風がいいのですな。
そこに感じる煙の匂いのする酒がいいのですな。
今回の相手はマジシャン。という事でかなり手の込んだ展開になってます。部分部分で胸のすくところがあるけれど、全体としては、私にとっては、捻り過ぎ、かな。もう少しまとまったプロットの方が読むのも楽でよかったかもです。
あとこのシリーズの好きなところは、毎回きちんと時計が進んで行くところ。二人の間に進展があったり。転勤やら昇進やらが絡んだり。いつも同じのサザエさん方式で無いあたりがお気に入り。
って訳で楽しみました。
他では不評らしい、シリーズの中の巻(エンプティー・チェア)とかも私は順当に楽しんでるなあ。やっぱキャラ萌えだからかな?
題:魔術師 (イリュージョニスト)
著:ジェフリー・ディーヴァー
訳:池田 真紀子
符:ISBN4-16-323440-3
標:魔術師
刊:文藝春秋
年:2004/10/13
型:(cm): 19 x 13
頁: 515p
値:2,095円 (税込:2,200円)
文:ジェフリー・ディーヴァーの作品は、四肢麻痺の科学捜査官「リンカーン・ライム」シリーズだけでなく、単独の『The Blue Nowhere』(邦題『青い虚空』)などでも、ストーリー展開のうまさが光る。まさにプロットの魔術師と呼ぶにふさわしいディーヴァーが、今回ライムのシリーズで、敵役に配したのは、プロのマジシャン。ライムと、彼の助手であり恋人でもある警官のアメリア・サックスも、マジシャンに協力を頼む。 物語はマンハッタンのアッパーウェストサイドにある音楽学校で、女子学生が殺されたことから始まる。現場を目撃された犯人は、密室からこつぜんと姿を消すが、科学捜査と目撃者からの情報で、マジックの心得がある者に容疑者が絞られる。サックスはマジックに詳しい協力者を探し、カラという芸名の若手マジシャンに協力を依頼する。 じきに、敵の正体は一流マジシャン「マレリック」と判明。ところが、殺人鬼はさらに凶行を繰り返し、ライムも襲撃されてしまう。敵の目的は究極の復讐らしい。一方で、マンハッタン地方検事の暗殺未遂事件が起こる。検事は容疑者の白人至上主義者を起訴したために、マレリックの企みに巻き込まれ…。 たゆみなき緊張感と二転三転するプロットは、まさしく名人技。また、巡査部長昇進を目指すサックスの奮闘ぶりや、カラと母親のきずなに触れるくだりなどは、首から下は指1本しか動かないライムの人物描写といっしょに、ストーリーを引き締める隠し味となっている。どんでん返しとマジックが満載。本書はディーヴァーの最高傑作だ。 Copyright 2003 Reed Business Information, Inc.
2005/1/7(Fr)
▽
.
「BLUE SKY」という酒が4本瓶880円で売っていて、
「あ、この瓶の背丈本棚に丁度いいかも」
という不純な理由で買ってきた。
実際測ってみると、ハードカバーを入れる棚を作るのに丁度いいかも。
SFマガジンの背丈とぴったり過ぎ。作ってみたらひょっとして微妙につかえるぐらい。
.
ちなみに、酒の味は全然。
モスコミュールとかの、スプライトに酒混ぜた系なんだけど。それだけって感じ。
かなりドライ。というか薄味。酒って気がしないぞ?
一気に4本飲んじまったけど、そういう訳でコーラの代わりぐらいの感覚で全然酔わない。
一体アルコールの含有率幾つなんだ? 4%?
手元の発泡酒を見ると5.5%とか書いてあるから、あれ、そんなに違いはないはずだが。
んー?
最近ビール一本で酔って翌朝は二日酔いっぽかったのだが。
なんだろう。ホップが悪酔いの原因とか?
単に今日はやたらに体調がいいとか?
2005/1/8(St)
2197/01/08 地球連邦宇宙軍のストーカー・ワン、アウラ5の地上部隊救出。 (『地球連邦の興亡』佐藤大輔 徳間書店) →
□『ダーウィンの剃刀』
どこかのサイトで年間ベストとか言ってたかなと気になった本。
いや、面白かった。最近のミステリもの・アクションものの流れで、やっぱりキャラ萌え系の読み方をしてしまった。
美人が出てきて。
ハードボイルドの頭のいい奴が出てきて。みたいな。
飛び級で学校出てて従軍暦もあって、現在はちょいアウトローな事故調査員をやっている主人公。
夜中に電話が鳴ってハイウェイに行ってみたら奇妙奇天烈な事故現場。をちょっと現場検証したらその謎を解いちゃう。
と、なんだかアレとアレとアレとアレを兼ねてますな! みたいな主人公。いいですねえ。美味しいですねえ。
そんな彼が殺し屋に狙われる。どうやら彼の事故調査報告の中にやばいものがあったらしい。背後に関わっているのは大規模な犯罪組織?
という訳で、FBIだかどっかから派遣されてきた担当が、美人で拳銃の腕もピカイチのヒロイン。
と、なんだかアレとアレと(略)という美味しい。
謎を解きーの、銃撃戦やカーチェイスをやりーの、と非常に楽しく可笑しく読ませてもらいました。
題:ダーウィンの剃刀
続:Hayakawa novels
著:ダン・シモンズ
訳:嶋田 洋一 渡辺 庸子
符:ISBN4-15-208391-3
標:Hayakawa novels
刊:早川書房
年:2002/01
型:(cm): 20
頁: 413p
値:¥679
文:カリフォルニア各地の路上や工事現場で次々発生する不可解な事故の背後には、保険金搾取を狙う巨大組織の存在があった…。腕利きの事故復元調査員ダーウィンが、強大な力を持つ敵に挑む! サスペンス・アクションの大作。
□『騎乗』
ディック・フランシスですよ。
クールな知的ヒーローですよ。根性一発男ですよ。
まだ子供、微妙に成年未満というところの主人公。父親が政界入りする事になり、イメージ戦略の為にその選挙運動のお供をする事になる。途端、父親が銃撃を受ける! 幸い弾はそれたものの、その後も選挙妨害らしい影がちらほら。主人公は自らボディーガードを任じ、優れた知性と不屈の闘志でそれらの妨害をはねのける。しかし、一体誰が? 何の為に?
という仕掛けの。
やっぱディック・フランシスの書く主人公像ですな! という感じの本。
題:騎乗
続:ディック・フランシス競馬シリーズ
著:ディック フランスシス
訳:菊池 光
符:ISBN4-15-208192-9
標:Hayakawa novels 競馬シリーズ
刊:早川書房
年:1998/10
型:(cm): 19 x 13
頁: 291p
値:¥300
文:17歳のアマチュア騎手ベネディクトは、ある日、厩舎の所有者から突然の解雇を言い渡される。理由はあまりに理不尽だった。ベネディクトが麻薬を常用しているというのだ。まったく身に覚えのない非難に怒りを感じながらも、騎手としての才能の欠如を露骨に指摘された彼は、失意のうちに厩舎を去る。そんなベネディクトを待っていたのは、父親のジョージだった。経済界で財を築いた父は、政界に打って出ることを決意、下院議員の補欠選挙に出馬することになったのだという。ベネディクトの解雇も、息子に選挙活動の手伝いをさせようとした父が、裏で糸を引いていたのだ。激しい怒りを覚えつつも、やがて父親に説得されたベネディクトは、プロの騎手になるという夢をあきらめ、父の夢を実現させるべく、選挙活動に協力をすることに同意する。しかし、選挙区へ赴いた二人を待っていたのは、父ジョージを狙う何者かの銃弾だった…。
□『出走』
ディック・フランシスの短編集。
ふむん。この人の書き方なら短篇でも問題ないかと思ってたけど、ちょっと味がうすくなっちゃったかな。クールなヒーローがクールに活躍する為には、起承転結というか、最初の静かに深く、しかし熱く潜伏する期間が無いといまいち燃えない、というところらしい。
題:出走
続:Hayakawa Novels
著:ディック フランシス
訳:菊池 光
符:ISBN4-15-208234-8
標:Hayakawa novels 競馬シリーズ
刊:早川書房
年:1999/08
型:(cm): 19 x 13
頁: 339p
値:¥400
文:初の短篇作品である「強襲」、長篇も含めてグランド・ナショナルをあつかった唯一の作品である「敗者ばかりの日」、めずらしくも婦人誌むけに書かれた「春の憂鬱」などの傑作に、本書のために書き下ろされた五篇の作品を加えた全十三篇の輝きが、ディック・フランシスの魅力のすべてを照らし出す。
2005/1/9(Sn)
2005/1/11(Te)
▽
.
キディグレイドというアニメを観た。
レンタル屋でアニメ1本100円というのをしてて、その時に1巻を借りたんだけど。
まあ続きもだらだらと。あんまり積極的には観てないなあ。
美人のお姉ちゃんが一杯出てくるというそれがお楽しみのお話でした、という事でいいのかな?
もう少し設定周りで深く突っ込んでくれると、SFスキーとしては嬉しかったのだけど、あんまり過去はほじくられなかったのでした。
あとSF的には体をころころ変えるあたりの設定も緩いなあと。もう少し説明してくれーとか。
人間のほじくりも弱いよなあ。かなり表層の部分で適当に手打ちにしてる感じ。
.
そうだな、それから、多分作品の狙いからずれたところでおおいに受けて笑ってました。
クライマックス近辺でイデオンだ! いやマクロスだ! ってゲラゲラ笑ってたり。
アイキャッチの絵をそうかその人に書かせるかーと思ったり。
. ところで、最後の赤ちゃんって誰と誰の子供?
.
あ、もう一つ。
作中思わず涙ぐんだシーンが1つだけあるのですが。
それが。
. 「そんなっ ロボット三原則なんて、ただのプログラムなのに!」
.
というところだった、
というのが、業が深いなあ、と思いました。
ほぼ作品全体と関係ないシーンなのね。
2005/1/12(We)
1997/01/12 HAL9000生まれる。(小説2001年宇宙の旅) (『2001年宇宙の旅』A.C.クラーク 早川文庫SF1000)(『2010年宇宙の旅』A.C.クラーク 早川文庫SF1052)
2018/01/12 〈メルトダウン〉が起こる。 (『放浪者の軌道』グレッグ・イーガン 所収「祈りの海」早川文庫SF1337)
2246/01/12 ジェイコブ、サンダイバー計画の会合に出席する。 (『サンダイバー』デイヴィッド・ブリン 早川文庫SF685) →
▽mac mini
. 久しぶりに物欲を刺激された。
.
ここ1年、鯖用途としてのマシンを1台探している。
・値段がアホほど安い。0円か、出して2万か3万か
・せめてpen3以上のCPU
・USB2が動作(んで増設HDがつがつ付ける未来予想図)
・小型。本棚におけるか、本棚の下に据えれる。これ絶対
・付けっ放し放り出し稼動
・できれば省電力低騒音
・できれば瞬電対策程度はあるといいなあ
・鯖はweb,cgi,ftp,audio,radio,fileぐらいか? 絡めてwebDAV,SubVersion等々流行もの
誰か知人がマシン買い替え時に古いの放出しないかなーとか、
近所のパソコン屋の中古屋コーナーで通常の6割値段ぐらいで掘り出し物が無いかなあとか、
だいたいそのぐらいのセンだと睨んで、それなりに行動している訳だが、まだ出ない。
.
で、色々検討してて思ったのがBeSilentだった。あれで円盤ドライブが外付けでなくて値段が10万じゃなかったら買ってたよ、と。
そしたら円盤ドライブがついてて5万のmac miniが出たじゃないですか、と。
あと2万安かったら絶対に衝動買いぽちっとなをしてたね。やばかったね。
CPUやらのグレードを下げてHDは増量してで3万ぐらいのmini出ないですかね? 出ないだろうなあ。macの路線じゃないっぽいもんなあ。
.
もしまかり間違って5万円でもいいや! と思うとminiを買ってしまいそうな勢いなのだが、その場合の不安点はmac-osであるという点だろうなあ。鯖用途ってlinuxと決めてかかってたので。mac-osもlinux訂正、unix系(BSD)だから無問題なのかなあ?
・鯖周りの流行もの一式が利用可能(雑誌付録DVDの中身が使える等)
・設定回りの操作がLinux系とさほど変わらない
・文字コードや改行コードの設定が可能(EUC文字のlinux型改行)(SJISのWIN型改行)
という事ならmac-osでいいけど。
あるいはそれが駄目でも、買ってからlinuxを突っ込んでも各種正常動作しますと言うならそういう手もあるけど。
□『試走』
ディック・フランシスが古本屋にあったので、ついつい。
ううむ。ディックですねという本でした。
主人公はとりあえず敗残者。
そして機転はきくのだが常に不要な口は開かない、無表情で我慢強い頑固者。
そして起きる事件、巻き込まれる主人公。
狙われる命、不退転で進む、拾うキーワード、そして解決。
後書きでは、この作者はいつも馬しか書かない。なのに、その馬絡みの舞台の上で、毎回違う趣旨で全てをやってのける、と書いてあって、なるほど、と思った。
ミステリをやる。ハードボイルドをやる。恋人をやる。サスペンスをやる。
確かにそんな感じだなあ。
2005/1/13(Th)
▽俺・グレイド
.
地球から各恒星系への移民時代、一部限定部位において科学の爛熟期、というか狂気の時期が瞬間最大風速的にあった。そこでナノマシンによる
・各種超能力
・不死/再生/クローンに関わる技能
が開発されたが、極一部の科学者集団・特権階級・兵士に使われた後、それは封印・もとい、破壊された。以後、今に至るまでそれらの技術は再開発されていない。
この技術を使われた人々=子供を産めない、超能力を持つ、基本的に不老ないし長寿、死んだ場合もある条件が整っていると再生が可能=は「個人として生きる」「人生を謳歌する」をモットーとして銀河に散った。
再生の為のある条件というのは、それ用のナノマシンが既に埋め込まれている事、それを作動させるキーとなる指令を発するナノマシンを持つもの(ルート権限者?)が死んだ時側に居る事、再生の為に要するそこそこのエネルギーがその時にある事、である。ちなみにルート権限は基本的に一子総伝。
ちなみに再生はクローン技術を基底にしている(それ用ナノマシンが打ち込まれた時の肉体を再生する)為、肌/眼/髪の色・質等は、多少の濃淡バリエーションはあっても本質的に同じもの。(アニメの設定は幅が有り過ぎな感じがする。却下。)
そして時が流れてGOTTの時代になる、という感じ。
つまり、ESメンバーというのは基本的に生来のものであり、面子が減る事はあっても増える事はない、のである、実は。
例外があるとすると、それなりの技術集団(国家規模+天才が数名ぐらい。条件は厳しい)を頼れば、100に1つぐらいクローンが成功する事はあるが、まあそれぐらい。つまり、記憶・歴史の浅い(浅いと言ってもESメンバーにしては、だが)個人というのは、そういうクローンによって産まれた人物。
エクレールは狂気時代、超人兵団として開発・改造された(実戦用兵士だから男性名、というかコードネーム。だから姓がなく名のみ)。兵団というからには、実はクローン部隊。エクレール・オリジナルは既に産まれてしまってた彼女らを殺すに忍びず、その大半を産まれる前状態で冷凍睡眠とする。既にテストとして目覚めさせられてしまっていた数人についてはそのまま放置され、やはり銀河を彷徨う事になる。その彷徨うエクレール・クローンのうちの一人が本作品の主人公であり、流れ流れてGOTTに就職している形。ちなみに自分の出生の秘密は知らない。
ところで、最終的に敵ボスとなる二人組も、実はエクレール・リュミエールのそういうクローンのうちの一組であった(親子設定あんま意味無しっぽいからそれは捨てる)。自分達が実はクローンである事を、長い人生の何処かで知ってしまい、以後「運命に逆らう」事を至上として生き伸びてきた彼女らは、自分達の体にかなり強制的・無理な改造を施していわば「オリジナル」たろうときばってきた部分があり、それが、ハード的な補助(首のチョーカー)を必要とはするが、元来は持ち得なかった、雑多なエネルギーや技能の吸収能力であった。吸収能力は対象の容姿の吸収もある程度はなしえ、それがイコール変装であり、あるいは自分達はエクレール・クローンではなく、個々人としての「オリジナル」であるというプライドでもある。と同時に、GOTTに何も知らずにいるエクレールへの強烈な反発が産まれる事にもなる。彼女らはいわば自分達のオリジナリティをまっこうから否定する存在なのだから。
そのあたりが、GOTT局長代理となった時の展開の必然となる。
エクレールを名乗ったのはそのあたりの屈折した思いの色々による、いわば復讐。姿かたちは、もともとDNAの半分はエクレールなのだから(残り半分は強引な改造によって「オリジナル」たらんとして捨てたにしても)変装は簡単。でもそういうオリジナルである事への思いがあるので声までは変装しない等々。
エクレール・クローンズ(何処かで冷凍睡眠していたのを解凍した)を手下としたのも同じそういう感情の捩れが基にある。復讐であり、代償行為であり、憎しみをぶつける相手であり、というところ。なので、もともとGOTTに居た個体も瀕死にしといて脳を洗浄洗脳しといて手下の一人に加えておいてたりした。
ところがどんなに洗脳しても、今まで冷凍されてた奴らと違い経験値(人生の記憶)を持つエクレール・主人公個体は、事ある毎に逆らいだしてついに洗脳を外してしまう(とした方が、たまたまクローンの一体だけが逆らったとするより妥当だし、だいたいなんでクローンにオリジナルの記憶があるのよ? という不思議もなくなる)。
全銀河テレビ放送等で大事になったおかげで、何処かの銀河辺境で呑気に暮らしていたエクレール・オリジナルも登場、助成をしてくれて、なんとか悪役二人組を倒すのであった(エクレール・オリジナルは不老だし基本能力も同じではあるが、量産兵士としての改造前個体なので、クローン群とは眼や髪の色、体格等に多少の差がある)。
あ、リュミエールの説明を忘れてた。リュミエールももともとエクレールのペアとして開発された超人兵団マスコット。ただし、放浪してた個々のキャラクタの邂逅については回想の通りという事で。
それから、現世代のルート権限者が実は局長って事で。局長の再生技能ってほとんど説明とか科学的裏づけ解説がないので、あんなもんは伏線として認めがたいですよ。しかもその後リュミエールの発熱を助けれてないし。なんか全然説得力がないので。
というかリュミエールの発熱自体おかしいですよ。あれは却下。あとの伏線でもあんまり効いてないし、どころか都合のいい時だけ都合のいい規模でリュミエールの技能が復活してむしろ駄目伏線になってるし。魂の最適化とかは誰でも通る関門で、コンピュータ関係だから情報量が多過ぎて溢れるとか説得力ないですよ、そんなん言ったらエクレールの歴史も相当なモンでそろそろ溢れるし。むしろ、再生毎に細かい記憶は忘れるもの、忘れる事で平衡を保っているものだけど、リュミエールはそれを忘れようとしない、無理に覚えているので発熱するのだーという説明が欲しいですよ。
閑話休題。そして次のラストエピソードへ。
ここで箱舟マクロスを動かすおいちゃんは、実は前の伏線で登場していたお医者さんその人であった。顔とかは整形。もしくは、その医者の息子であった。というぐらいにしておかないと伏線として寂しい(数カットの赤ん坊だけってのは厳しいよ)。一介の医者じゃなくてそれなりに力を持つ人になった、あるいは力を持つ家系の人だったから、何十年経ってもまともに動く医療機器とか、ESメンバーに有効なナノマシン注射器とかが用意できたんだねえ、と納得。
それから、分解された事が効を奏して箱舟イデオンと一体化、とかは御都合過ぎるので却下。せめてその特殊能力を頓知的に利用したおかげで実は脱出していた、ぐらいで。
それから、局長の出血カットという伏線が後に全然いかされて無いので、この戦闘のあとに局長は死亡した事とする。ではエピローグにおいて出ていた局長はなんなのかというと、実はここで悪役としてついえたはずの方のエクレール・クローンなのであった。戦闘と涙を通じて説得され、半ば改心・半ば妥協したエクレール・悪は、死にかけの局長からルート権限とその容姿の譲渡をされていたのだった。ちなみにリュミエールは眼鏡の秘書っ子に変装。というか変換?
さて、上述で悪役二人組の親子設定を無しとした。また、マクロスのおっちゃんをエクレールの息子という設定も無しとした。これによって、一度は死んだエクレール・主人公をよみがえらす時に、何故息子の方でなく母の方のエクレールを治療したのか? という矛盾も解消されている(親子の情を知る親なら、親でなく子を助けていたはずなのに、何故親のみを治療したのか、という矛盾)。
あと、秘書の眼鏡っ子と監察官の間には「眼と眼で通じ合う」みたいなタイミングのエピソードを、第一話ぐらいの頃からさりげなく混ぜ込んで置く事。あと眼鏡と髪型と服装を変えてしまうと眼鏡っ子の個人特定が限りなく別人になってたので、もうちょっと加減して前期型と後期型の同一性を保持する事。
監察官についても、実はあの医者の血縁だった、とか、もう少しエクレールとの縁を深めておくと妥当。いや、実は不死人のうちの一人だった、ぐらいかな。でないとあのどらえもんのポケット様スーツケースの説明がつかないし。同族として、あるいは産みの親として、エクレール達を心配しての影ながらのサポート、いよいよとなった時のエクレール・オリジナルの呼び出しとかを支援。していた。
.
以上、かな。
これぐらいしてくれてると、俺的に納得のアニメになるのだが。
まあそれでも、そうしてくれたら「傑作」になるかというと別で、納得する、というだけなのだが。
今のままだと不整合やら無駄伏線やらでそもそも納得がいかない、という。
2005/1/14(Fr)
▽
. 食事も少食微食になっており、しかも、食後必ず無茶苦茶眠くなり、30分か1時間か寝てしまう、という。
.
で、今日の昼食後では夢を見たのですよ。
夢の中で何をしていたかというと、猫の群れに分け入ってデジカメで写真をばしゃばしゃ撮っていた。
. なんだこりゃ。
.
なんだと言われても困るのですが、なんと正夢でした。
.
なんだこりゃと思いながらいつも猫が居るとこに行くと、本日は5匹うじゃうじゃという大漁モード。
しかも1匹捕まえたーと触って遊んでいると、逆側面からにゃーと声をかけられて、両手に花状態。(まあ向こうは餌をねだりにきたんだけどさ。餌持ってないしやったらあかんらしいのでやらんけど。)
.
すわ、という事でデジカメを取り出してバシャバシャ。まさしく正夢。
こんだけ近くに居ると顔がとれんー後ろ頭写真だわとか思ってると、
.
数枚撮ったとこでデジカメのメモリースティックが溢れました。
つ、使えん!
Cybershot-U! 初期格納が8MのメモリースティックDuoってのはやっぱりセコ過ぎるぞ! 携帯電話のso505iだって16Mはあったぞ! だいたいその13枚で一杯って何よ!
▽
.
体調不良直しに、長風呂を計画。
ただの長風呂ではなんなので、風呂で読書というのを初体験トライしてみる事にしました。
おかげでなんだか体調が戻った気分。
.
実家の風呂は結構でかい部屋で、で、いっつももやで煙ってて壁タイルには水滴が流れてて、というイメージがあって、絶対読書する気はなかったのですが、
今居るところは、まあ、ユニットバスではないのですが、ほぼそんな感じ。だって、そもそも湯をはるだけで、沸かせない構造になっている。沸かせない風呂なんて噴飯、と私は思っているところがあり、普段はずっとシャワーだけで風呂はすましてますが、今回湯船を張ったわけです。
.
トライ1。
普段はあつあつのお湯ですが、ちょっとぬるめぐらいをこころがける。
んで、風呂蓋を置いて、その上にバスタオルを敷く。ハンドタオルも用意して、文庫をもって入る。
湯気がこもらないようにドア等は開けっ放しとしました。
お、意外と篭らない。いけるいける。頁を捲る手もそんなに濡れない。
難点は眼鏡をかけて風呂に入らないと読めないって事だな。
眼鏡が曇らなかったので、湯気が篭ってない=本を駄目にしない、というのは妥当性があると思います。
が、数頁読み進む頃には腕も汗を浮かべだす。このままだと本をふにゃふにゃにしそうだ、と断念して普通に風呂に切り替えました。
.
トライ2。
更にぬるめのお湯にして入ってみる。
おお、幾らでも入っていられるぞ。どんどん頁も進む。
が、しかし……いつまでも入っていられるというのは、いつまでもあったまらないという事。風呂の意味があんまりない。風呂の快感が全然無い。
寒くはないが暖かくもない、という体感に、2〜30頁ぐらいだったかなあ、で心がくじけました。これで沸かし直しができる風呂ならいいんだろうけど……
切り上げて普通に風呂に入り、上がった時には寒くはないけど暖まった気もしないなあみたいな感じで服を着ました。
. もうちょっと湯の温度調整を微妙にできるようになったら、ましになるのかなあ。
▽デジカメの威力
ところで、1.3M-pixの携帯デジカメと、2M-pixのCybershot比較。
画質の点ではCyberの勝ち、画素値についてはそれほど有効性を認めず、と前回書きました。
ちょっと訂正します。それなりに有効です。
. 野良猫が警戒せずにいてくれる距離が、だいたい3mか4mぐらいかな? で、その距離で携帯デジカメを構えると、撮った写真の中で猫がやたらに小さくて、トリミングしてみても画素の荒さは否めなくて、せめて3倍光学ズームが必要! と常々思っていました。ズーム機能が無いというなら、画素数でそれを補え、えーと、つまり3x3で9倍? つまり9M-pixデジカメを用意しろ、とか思ってた訳ですよ。
.
俺が欲しいのは9倍だから、2倍になった程度じゃあなあ、となめてた訳ですが、ノイズ低減とあわせて、その「野良猫が逃げない距離から撮影」した画像を見ると、トリミングしたら、不満が無い事は無いけど、一応見れるよ? ぐらいになってるじゃありませんか!
2倍だからといってなめてはいけない、なんと2倍にもなってるんだから、と納得した次第です。
.
上の1枚は警戒厳重で近寄らせない猫。
こっちの2枚はまだ緩くて、手は届かないけど、ぐらい(2mぐらい?)での猫。
2005/1/15(St)
xxxx/01/15 7歳の恵子、三十三間堂に通し矢を見物に行く。 (『デクストロII接触』イアン・ワトスン&マイクル・ビショップ 創元推理文庫695-01) →
▽
.
メモリスティックProDuoというのを買ってきた。一気に256MBですよ。そんなに何に使うんですか。だって特売マークが付いてたんですもの。
5000円ちょい。ちなみに128にしたら2500円になるのかというと4000円弱。64はあるのかというとなくて32になる。なんかそんなんやったら余ってもでかいの買うわーという感じ。
USBメモリを兼用するって事にしとこうか。
あるいは、デジカメの動画機能を利用して何分間まで録画できるかトライアルで遊ぶとか。
▽ししゃもの話。
.
また面白そうな事してるなあ。
と思ったところでなにかが記憶にひっかかる。
http://ippo.s5.xrea.com/diary/s_d200402.html#d09_t4
そうだ。
1年前に私も試してみたのだった。
んで3年分データ入れた割にはななんかいまいちな感じだったので放置したのだ。
えーとあの時のテストプログラムは……どっか行ってるなあ。どこだろう……判らない。
整理整頓は大事だね!
2005/1/16(Sn)
□『おおきく振りかぶって 1,2』
某所で人気だった漫画。ようやく読みました。
結果、満足。面白いよ!
部活ものとしてとてもよく出来ていると思う。
あと、これがBLに並んだ、というのも、なんか納得。深読みするとそれもアリだよね!
って感じ。だってキャラの配置がまったくもってそんな感じ、って気がするもの。
芯にすごく強いものがあるのだが、そんなもんは常に全く感じさせず、
常に、おどおど、なみだ目、二言めには「ごめんなさい」が出てくる主人公。
なんとこれがピッチャー!
いつもいつも逃げ出す、いやだ〜って泣きながら引きずりだされる、そんなキャラ。
の、癖に、マウンドにだけはしがみつく! なさけなくいやだーと泣きながら、そこにだけはしがみつく。
おそろしく強気、俺が正義のキャッチャー。ピッチャーに対して俺の配球通りに投げろ、絶対に首を振るなと言い放つ凛々しいまゆげ。
そしてその自信を裏付けるだけの実績を常に叩き出す男。
しかも、というか、つまり、というか、んでもって二人はバッテリー。
ああなるほどで、確かにこのキャラ配置は……と思う訳ですな。
で、それはそれとして、高校野球漫画として、青春漫画として、これがまたいい。
各キャラクタ達の「等身大さ」加減が半端じゃない。お前は俺か! というか、お前らは俺達か! というか。
大抵漫画におけるキャラは、何処かにデフォルメが入る。長所短所が強調されてたり、性格の何処かが、そいつの個性という以上に大げさだったり。
それが、無い。
存在する各キャラのとがったところも、可愛いというか、あるあるというか、すごく普通に入ってくる。
多分、高校時代、こうであったろう。と胸に染み入る。
そしてひたすらに可愛い。あるいはちょっと自分を振り返って恥ずかしい。そんな感覚。
恋愛要素をほとんど含ませず、高校野球漫画、部活漫画として、そこをなりたたさせているのは、昨今では本当に珍しいのではないか。また、個々のキャラやエピソードを、パズル的に持ってきているのでなく、一つ一つ”息づかせて”いる感覚、リンクというか、いやそういう構成論的なものでなく、こう、地続きというか、一筆書きというか。色んな塊が、ネットワークを構成したままで、すとんと喉を通って胸の中に落ち着く感覚。
青春を生きる青いキャラクタ達にラブ。もうめろめろですよ。
あと、筆が荒い感じがあるので、登場女性陣がこれまた可愛いのもプッシュの点。
あんなマネージャーが居たらおじさんはほっときませんよ? 人生には野球よりも大事なものがあるのですよ! と言ってもきっとこいつらは判らないに違いない嗚呼無情。
楽しみに続きをまとう。
題:おおきく振りかぶって (1)
続:アフタヌーン KC
著:ひぐち アサ
符:ISBN4-06-314342-2
標:アフタヌーンKC
刊:講談社
年:2004.3
型:/
頁:212p
値:¥600
文:「オレ……オレ……がんばってるって思う?」 絶対に面白い高校野球漫画。 オレらのエースは暗くて卑屈(ひくつ)。 勝つために、弱気なエースのために。 行け、オレら! 読むとためになり、しかも血湧き肉躍り涙する。 連載中から人気沸騰、本格高校野球漫画!
2005/1/17(Mn)
2060/01/17 ロイヤルウエディングの日に、9人の少年が自殺する。 (『秘密−トップシークレット− 1』清水玲子 白泉社) →
□『家族のそれから』
「おおきく振りかぶって」で同じ作者さんがきになってしょうがないので、買ってきました。
これに入ってるのが、デビュー作とかなのかな?
という訳で、筆も荒い、筋も荒いのですが、
でも、そのつたなさがいい。
つたなさ、というか、高校時代の真摯さ、というのかな。
で、無理のない普通の、そういう時の、感情と行動。いってみればリアリティ。
んで、
やっぱ女の子可愛いなあ
とか思いながら読んでるのでした。
余談:やもめさんがおおきく振りかぶっての数学教師に見えて仕方がないなあ。
余談の2:裏表紙に猫がいるよー。ねこねこねこー。
これは誰の暗示かのう。やっぱ表紙の女の子の、かのう。
題:家族のそれから
続:アフタヌーンKC
著:ひぐち アサ
符:ISBN4-06-314265-5
標:アフタヌーンKC
刊:講談社
年:2001/06
型:B6判 / 238p
頁:238p
値:¥273
文:注目の新人漫画家ひぐちアサ初めての単行本 新感覚ファミリードラマ決定版 母が死んだ。遺されたのは、高校生の兄妹、そして1ヵ月前に結婚した若い義父!共通する思い出を糧に、未来へ向かう急造家族のぎこちないコミュニケーションが始まる。ひぐちアサ初めての連載をまとめた表題作ほか、高校生の同性愛をあつかい反響を呼んだ読み切り作品「ゆくところ」を収録!
2005/1/18(Te)
□『勝利』
ディク・フランシスを相変わらずという事で。
で、まあ、相変わらずの内容だった訳です。
今回の主人公はガラス吹きの職人さん。
でも、そんな事は関係なくで、その親友の競馬の選手が死んで、彼に一本のビデオテープが残り……
と。
題:勝利
続:ハヤカワ・ノヴェルズ
著:ディック フランシス
訳:菊池 光
符:ISBN4-15-208347-6
標:Hayakawa novels 競馬シリーズ
刊:早川書房
年:2001/05
型:(cm): 19 x 13
頁: 286p
値:¥280
文:馬が脚をもつれさせたのは、レースの最後の障害だった。七馬身の差をつけて先頭を走っていた馬が集中力を失い、障害にぶつかって騎手の上で宙返りを打ったのだ。半トンもの馬体は仰向けになって、下敷きになった男の胸郭を押しつぶした…友人の騎手マーティンがレース中の事故で死亡し、ガラス工芸家ローガンの人生は一変した。マーティンは死の直前、一本のビデオテープをローガンに託そうとしていた。そのテープには莫大な価値があると言い残して…やがて、正体不明の連中がローガンを襲撃する。狙いは問題のビデオテープ。だがそのテープは彼の手に渡って間もなく、何者かに盗み出されていたのだ。自らの身を護るため、ローガンはテープの秘密を追う決意を固める…ビデオテープに秘められた莫大な価値とは?そしてテープはいまどこに?永遠の人気を誇る巨匠の、練達の技が冴える。栄光の走路を走り続ける、競馬シリーズ最新作。
2005/1/19(We)
□『のだめ カンタービレ 11』
あれ? 表紙のねえちゃん本編で一度も出てきてないのでは。まあいいか。
今回はヒーロー君がコンクールでての就職しての話。かな。
のだめは延々くすぶり中。留学までして、でもまともに勉強してない。
で、なんかこう、あんまり面白くなかった。
中継ぎの一冊?
やっぱのだめがはじけてくれないとなあ。みたいな。
題:のだめカンタービレ #11 (11)
続:講談社コミックスキス
著:二ノ宮 知子
符:ISBN4-06-340523-0
標:KissKC
刊:講談社
年:2005.1
型:(cm): 18
頁: 184p
値:¥300
文:指揮者コンクール、大決戦! オケと不協和音を奏でてしまった千秋は挽回に挑み、ライバル・ジャンと片平との最終決戦へ……指揮者コンクール、ついにクライマックス!! そして、休む間もなく90日間世界一周修行の旅へと連れ去られる千秋。パリに残されたのだめには前途多難な新学期が待っていた!?
2005/1/21(Fr)
▽SFマガジン2月号
谷甲州特集、との事。
.
表紙のSFっぽさは大好きなのだが、中身がちょっとSFっぽくない感じがする。
谷さんの新連載もそうだし、田中さんと私もあんまり相性がよくないし。
- 地球スコープ2005 +1
対江戸川乱歩だそうですよ。ノスタルジー。 - 葛城天狗 +1
宇宙皇子とか山田風太郎とか、というところか。結構好きだけど、これをSFマガジン上で見たいか? と言われると全然。 - おまかせ! レスキュー +1
ははは。結構好き。ツナミのアホさとかペット魔力とか。 - 罪火大戦ジャン・ゴーレ +1
あれ? 結構素直に普通じゃん。いやいや、どうせこっからまた怒涛の……と思うと素直になれない。まあ点は出しとこうか。 - SFまで100000光年 +2
話術も絵もあんまりで0点級だが、それ以上に話前半がまさしく俺の主張だったので共感。そうだYO! アニソンOP,EDってのはつまりドラマなんだ! - 飛ばされていく行く先 +1
既読。だけど得た感覚がまったく異なる。幻想で誤魔化した似非SF、としか読めてない。それをこう肯定的にかけるのかぁ。ふうん。じゃあ加点しとこうかな。 - 天体の回転について +1
ハートマークと挿絵の勝利。でもそれだけで、実は中身が空洞という感じ。オチというかネタというか芯というかが空虚に思う。小林さんが野尻さんの作風で書いた? みたいな感触を受ける。んで、一部成功一部失敗みたいな。 - 午前の幽霊(中) 0
頁数少ないし。相変わらずよく判らない。 - シュレディンガーのチョコパフェ +1
非常にリアルで笑ったが、固有名詞の乱舞によるリアリティの在り方は著作権的に心配。あとこういうパラレル系は既出ネタの感触度が高いので減点というところか。
「竹本泉を忘れるな。それに、あずまきよひこと島本和彦が存在しない世界なんて、俺は認めんぞ!」いやもう。お前は俺か。
2005/1/22(St)
▽
. 某ジャンルネタについてのメモ。
.
数年分のタイトルを単語分割の上で集計して解析を入れて欲しい。
同・本の粗筋部分を云々。
.
というのはタイトルをみても粗筋をみても、キーワードの存在が顕著なのですな。
他のジャンルならいざしらず、このジャンルであれば語句解析だけで充分な流行り廃り等の検証ができるのでは! と思う訳ですよ。
例えば「妹」が何時頃から出てきて何時頃ピークを迎えるのか、とか。「メイド」が以下同とか。「幼馴染」と「お嬢様」の相関率のチェックとか。
.
ライトノベルとかだと「そういう話である」としても、それをタイトルから類推する・それそのものなワードがタイトル内に含まれるか、というと、全然そんな事は無いわけですよ。カタカナで書かれた固有名詞程度しかタイトルには含まれない。
ところが、その道のジャンルのタイトルは、まあずばりそういうワードが含まれてる訳で。
(粗筋の数行文章に対しても同じ。)
2005/1/23(Sn)
□『惑星CB-8越冬隊』
SFマガジンで勢いづいたので谷甲州を読む。
うむ。SFで雪山の谷さんの味である。
かなりハードSF。そしてかなりハードボイルド。
冒頭からいきなり雪の中のサバイバルで、息もつかせぬ展開でひたすらに雪中行軍。そして登山。
むー。サバイバル・ノウハウを身につけたくなってくるなあ。
□『シグルイ 2,3』
きちがい。
まんべんなく全員。
一巻は狂気の剣気、という感じの怒涛編だった訳ですが、
この二巻三巻は、こう、どす黒いですよ? 陰湿にねちねちと。うわ、近寄りたくない。
拷問ネタも入るし。
こう、狂気が伝染していく様が見えて嫌ですよ。
続きも読んじゃうんだろうなあ。
□『フルーツバスケット 16』
ちょい外伝っぽい?
透のお母さんの、そして初登場お父さんの話。
さすがお父さん、高屋さんが造型したキャラだ。結局ぶっとび野郎。
んでもって高校生徒会編というか妹さんが居て。
過ぎゆく正月に干支面子の想いが流れて。
そんな感じのまったり展開。
徐々に伏線が解かれつつあるが、やはり中休みというところで、次からが勝負か?
題:フルーツバスケット 16 (16)
続:花とゆめCOMICS
著:高屋 奈月
符:ISBN4-592-17886-6
標:花とゆめコミックス
刊:白泉社
年:2005.1
型:新書 /
頁:183p
値:¥250
文:幼い頃、夾は透の母・今日子と出会っていた。彼の記憶に蘇る彼女の思い出話…親に愛されず荒んでいた今日子は教育実習生・本田勝也と出会い――!? 感動の勝也&今日子編!! 一方、変わらぬ毎日を送る透たちだが、夾の心の内は…!?
2005/1/24(Mn)
▽思い出ぽろぽろ
- さなぎ発言。痛い。
- 農業礼賛。
- 昭和の原風景。
- 10日間の出来事!
とまあ、箇条書きをするとこんな感じか。なんともはや、大人のアニメだなあと思った。
これに含まれる薀蓄、含蓄は、30代以後ぐらいでないとすくえないのでは。それ以前の年齢の人には「見る意味の無い」アニメではないか、と。
どういったらいいのだろう。『後悔』と『歴史』を(あるいは『歴史の無さ』を)抱えてる人にしか、観れない映画ではないだろうか。
そしてその人達に、正解を提示せず、ただ、見直せ、とだけ示唆するような。
. 痛いですよ。痛過ぎて直視できないですよ?
▽
.
もう少し言葉にしてみようか。
例えば農業について。
私は農業を外様から見ている人である。本職の人からしたら全く無知の人であろうし、ここで描かれる「都会の人」からは、田舎を通じて現代っ子にしてはちょっとだけ知っている人、になるだろう。
空気や匂いだけは知っているが、その中のリアルを、苦労を、現実を、知らない人。
.
そんな人に何が語れるのだろうか?
言葉を封じられて終わりである。
.
そこを打開するには、今居る立ち位置を、どの方向にでもいい。動かすしかない。それは一つ覚悟を固めて一歩を進めるという事で。立ち止まってはいられないという事で。
そして、その一歩に、責任を持つという事で。どの方向に進んでも、それは「正しい」道では有り得ないのだ。広い意味でも、狭い意味でも。ただただ、自分が選んだ道である、というだけで。
. だから、これは、覚悟のススメであり、あるいは覚悟の無い自分の提示でもある。
▽
.
別件になるが、夏のキャンプ、という形でだけであるにせよ、田舎とか登山とかを示してくれていた親に非常に感謝したい、と強く思ったのでした。
入り口だけにせよ、そういう世界というものを見せてくれていた事は、今非常に有り難く思う。
▽月は無慈悲な夜の女王
.
映画化かあ。
結構ハリウッド系と親和性があるんじゃないかな? 独立戦争話だからして。
ただ、
タンスターフル!
という、あのハインライン節が、どれだけきっちり出るのだろうかと思う。斜に構えた独特の皮肉リズムというか。「警察? そんなもの月にはないよ。嫌われ者? ああ、エアロックの向こうに居るよ」というあのノリとか。あの家族構成とかは再現しないんだろうなあ多分。せいぜい美人が数人出てきて終りかなあ。
それから人工知能萌え度ですな。
I'ROBOTを観てほとほと私は匙を投げましたし。その前にやってた、あれなんだっけ、「人間になりたい」ロボもええ加減にして欲しかったですしね。
2005/1/25(Te)
▽
.
今日はちょっと仕事した。
1日中キーボードかたかた。(いや、それより優先度の高い仕事あるだろう? と言いつつ)。
キーボードの隣で延々コーヒー飲んでたらお腹がたぷんたぷんになってしまったよ。まいったなあ。
□『メデューサ DADDYFACE3,4』
3巻と4巻まとめ読み。どうも1〜2巻は失速気味で、反則能力を持ってるような化け物らがオンパレードの、勢力分布図もぐちゃぐちゃーの、で、いい加減だれていたのですが、
後半になってなんか持ち直して速度出てきた感じ。陣営のぐにゃぐにゃはまあそのままに、台詞とかでぽいぽい説明して整理しつつ、
やっぱ崩壊してなんぼ、
やっぱ銃撃戦してなんぼ、
やっぱ殴り愛してなんぼ、
という感じで、元気にはじけてて安心しました。そうなるとすらすらだれずに読める。不思議不思議。それなりに牽引力がありました。
でも、これは分冊していい話じゃないと思う。
面白い点を羅列すると
・まいどまいどの親子劇
・殺人犯の意外な素顔かっとび下半身
・UFO飛行機
・血筋ネタの伏線
・アトランティス/タイムライン
とまあ、そんなとこかな。
エイリアンきたーというあたりまでがだるだるで、そっからがスムーズに流れる感じ。
博物館連/ちびちゃんらの血筋/九頭竜ぐらいの三つ巴展開が次から来るのかな、とそのへんの伏線整理もあって続きが楽しみ。
2005/1/26(We)
□『おおきく振りかぶって 3』
純な高校野球漫画第三巻。
いやほんと、高校生は全員天使ですね。
という感じの本。
悪役が、敵が、嫌な奴が、
視点を変えるとがらっと「普通」。
誰もが、当たり前の日常を生きており、その人生においては自分が「主人公」である。
この本の中では、
悪役を主人公として、彼も彼の目線で見るとまた正義を生きている人なのだ、あるいは等身大の高校生であるのだ、と示してくれた、ついでに美人の巨乳マネージャーを描いてくれた「基本のキホン!」が好きですかね。
題:おおきく振りかぶって (3)
続:アフタヌーンKC
著:ひぐち アサ
符:ISBN4-06-314368-6
標:アフタヌーンKC
刊:講談社
年:2005.1
型:/
頁:222p
値:¥600
文:こんな高校野球漫画読んだことない! 読者が発見した話題作。野球を知らなくても夢中になれる! 野球経験者が唸る臨場感。青春と人間の素晴らしさを正面からたたえる熱さ、さわやかさ。野球に興味がなくても夢中になれる、面白さ絶対保証の高校野球漫画!
□『P.A. 特別編』
文庫の漫画。いや、P.A.はなんとなく時々読みたくなるのですよ。
本屋で見かけてついふらふらと。
んー。ファンの為のカーテンコールという感じで、だからどうって訳でもなかったかな。
2005/1/27(Th)
2147/01/27 コンラッド・ヘアリーが、火葬された日。 (『地を継ぐ者』ブライアン・ステイブルフォード 早川文庫SF1356) →
2005/1/31(Mn)
2001/01/31 ゴードン・R・ディクスン氏、死去。享年77歳。 (史実) →
□『あなたの魂に安らぎあれ』
幻惑の群像集。
災厄を逃れた人々は地下都市に生き延び、明日無き虚無の日々を送る。
毒にまみれた地上には赤い血が流れながらも「造られた」存在であるアンドロイドが街を建設し、地下の生活を支える。
いずれも、自らの生きる理由を求め、得られずにあがく。
目的の消失は、神の不在は、様々な軋轢と歪みを産む。産みながらも時は流れ社会は回る。
お互いにお互いの似姿をしている人とアンドロイド。アンドロイドは、実は、人ではないのか? 同じく血を流し同じく家庭を成す。人は、実は、アンドロイドではないのか? 仕事に盲目的に従順し、あるいは仕事の無い事に自らを破滅させる。
生きる理由とはなんだ? 神とは、被造物とはなんだ?
そして、今、予言された時が来る。
SFの舞台を借りて、夢の物語が展開する。
題:あなたの魂に安らぎあれ
続:ハヤカワ文庫JA
著:神林 長平
符:ISBN4-15-030215-4
標:ハヤカワ文庫 JA 215
刊:早川書房
年:1986/03
型:(cm): 15 x 11
頁: 399p
値:760円 (税込:798円)
文:核戦争後の放射能汚染は、火星の人間たちを地下の空洞都市へ閉じ込め、アンドロイドに地上で自由を謳歌する権利を与えた。有機アンドロイド―人間に奉仕するために創られたそれは、人間のテクノロジーをひきつぎ、いまや遥かにすぐれた機能をもつ都市を創りあげていた。だが、繁栄の影では、ひとつの神話がアンドロイドの間でひそやかに伝えられている。「神エンズビルが天から下り、すべてを破壊し、すべてが生まれる…」果して破壊神エンズビルは本当にあらわれるのだろうか?―人間対アンドロイドの抗争を緻密なプロットで描く傑作!